どこで大騒ぎになっているのか僕は知らないのだけれど、徳郎さんがアフリカの南ボボサルマータ都市部で反政府組織による爆破テロに巻き込まれて死亡し、梅(まつざか先生)が後追い自殺しようとしているというハードな展開。これほどシリアスな状況なのにも関わらず、それほど紙面が重かったり暗かったりしていないので「鬱展開」という感じはあまりしません。というか、個人的に「南ボボサルマータ」という国名にはまってしまって、笑っちゃいけない展開だなと思いながら笑っていました。しかも、徳郎の泊まっていたホテルがHOTEL KOKANDA」で、梅が「徳郎さん…もうすぐあなたの所に行くからね」と呟きながら煽っている酒の名前がウイスキー自暴自棄」。「ホテル・コカンダ」は「ホテル・ルワンダ」と引っ掛けているのだと思うけれど、こういうどこまで本気なのかわからないところは好きです。

だいたい臼井儀人さんの命名センスがおかしくて、大部分は「アクション○○」とか「かすかべ○○」という風にかなり適当なのですが、ときおり捻った(というか変な)名前を付けることがあって、「フッキンするイルカ公園」「超高速回転寿司しかま」「ホテル肩甲骨」とか好きでした。他にも「ブティック積乱雲」「喫茶えびがため」「理容サロン エリツィンの部屋」とか(笑)。ちなみに、なにかの会社の看板に「会社」と書いてあったり、自宅のトイレのドアに「トイレ」と書いてあったり、臼井儀人さんはわりと場面を文字で説明するところがあるのだけど、野原一家がグアムに海外旅行にいったときに「グアムのデパート」と書かれた建物があったときにはツボにはまるものがありました。